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第4部 (対話の実務)

第5章 株主アクティビズムとその対応

1.株主アクティビズムとは

投資家は株式投資によって株主の権利を手に入れるが、その権利を自ら行使するかどうか、またどのように行使するかは投資家の判断による。株主アクティビズム(株主行動主義ともいう)は、株主が保有株式を売却するという権利を行使せずに(あるいはパッシブ運用のために売却できずに)、「株主としての利益を守るために行動をとること」と定義できる。

ACGA(アジア・コーポレート・ガバナンス協会)事務局長のジェイミー・アレン氏は2005年11月のプレゼンテーションで以下のように整理している。(原文英語:筆者仮訳)

  • 「株主アクティビズムは、少数株主が投資先企業のガバナンス改善を求めたり、全株主の公平な取扱を求めたり、長期継続的な企業価値の向上を求めたりするためにとるあらゆる行動を含む。」
  • 「株主アクティビズムは、コーポレート・ガバナンス改革の重要な要素である『市場による規律』の不可欠な一部である。」
  • 「株主アクティビズムは重要な経済的役割を持ち、資本市場の強化、深化に寄与する」

(出所)http://www.acga-asia.org/public/files/JamieAllen_HKU_Nov05.pdf

多くの上場企業が、機関投資家のアクティビズムとして懸念するアクティビズムは、「年金基金等の機関投資家が、上場企業の大株主である立場から当該企業の経営政策やガバナンス・ルールに影響を与えて株主価値を向上させようとする行動、ないしヘッジファンド等が経営政策の変更を目的にして新たに株式の大量取得を行って利益を上げようとする行動」(新井富雄「資本市場と株主アクティビズム」(証券アナリストジャーナル2009年1月号掲載論文)であると考えられ、さらにはヘッジファンドの章で考察した、TCI、あるいは村上ファンド、スティール・パートナーズ等の「ヘッジファンド・アクティビスト」が強圧的二段階買収を仕掛けたり、巨額の特別配当の株主提案をしたりして、長い年月をかけて企業が蓄積した資産を短期的に収奪するのではないかという懸念に集約されている。いわゆる「ヘッジファンド・「悪」ティビスト」恐怖症である。

株主がアクティビズムを行使するのは、下表のように企業が大きなアクションをとる時と、課題に対してノー・アクションの時である。

図表 株主アクティビズムの要因

要因分類 事項(一部重複あり)
大きな企業アクション M&A(再編、合併、買収、買収防衛等を含む)大型増資・減資、株式公募、分社化、事業譲渡、子会社IPO、新規事業進出、非公開化、MBO、解散、倒産、経営再建、リストラチャリング、大型の不祥事、等
ノー・アクション 株価低迷、業績低迷、配当低迷、資本効率低迷、不採算事業、バランスシート政策、情報開示不足、不祥事、コーポレート・ガバナンス体制、資本構成上の問題、親子上場、等

以下本書に続く


JSS
今出 達也


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