IR・SR(Shareholder Relations)総合支援、株主判明調査、議決権行使対応、コーポレート・ガバナンス

JSS 日本シェアホルダーサービス株式会社
  • サイトマップ
  • English
ホーム  > 株主と対話する企業  > 株式売買統計の前提

コラム


株式売買統計の前提
2013年8月2日号

 東京証券取引所が年次・月次・週次ベースで「投資部門別売買状況」を公表していることをマスコミ報道等でご存じの方は多いと思います。でもそのデータがどうやって集計されているのかをご存じの方は少ないのではないでしょうか。

 実はこのデータは取引所の会員証券会社のうち「資本金30億円以上の総合取引参加者」からデータ提供を受けて、集計しているものなのです。総合取引参加者は簡単にいうと全ての売買に参加できる大手・準大手証券会社(金融商品取引業者)です。詳細は東証ウェブサイトの説明  http://www.tse.or.jp/market/data/sector/b7gje6000000jkrj-att/kousei-mikata.pdf  http://www.tse.or.jp/glossary/gloss_t/to_torihikisanka.html  をご覧いただきたいのですが、東証の会員権を持たない海外の証券会社が外―外で直接売買を行う場合は統計に表れないことになります。以前は取引所集中義務があって、必ず証券取引所を通さなくてはならなかったのですが、今は集中義務がなくなっており、統計から漏れる数字が少なからずあるのではないかと推察されます。

 また、この統計の一環で「海外投資家地域別株券売買状況」も年次・月次ベースで集計・公表されています。下のグラフの基礎になっているデータです。

 

 しかし、これにも注意すべき点があります。これはどの地域「で」お金が動いたかということで、どの地域「の」お金が動いたかということとイコールではありません。具体的に言うと集計する証券会社の海外拠点のどこが注文を受けたかという数字なのです。例えばアメリカのヘッジファンド(ケイマン籍)がA証券ロンドン拠点に注文を出したら「英国」とカウントされるのですね。中東のSWFがスイスのチューリヒにあるB証券スイス現地法人に注文を出すと「スイス」となってしまうわけです。

 日本株の注文は欧州拠点が沢山受けているということはわかります。IR/SR活動には証券会社から上手く情報を引き出してお使いになることをお勧めします。

日本シェアホルダーサービス(株)
山崎 明美

本資料は弊社の著作物であり、著作権法により保護されております。弊社の事前の承諾なく本資料の一部または全部を引用、複製または転送等により使用することを禁じます。